2015年10月29日

距離感

池田です。
80枚の短編をどうにか書き終え、事務所で一人ほっと一息ついてます。(まあ、数日後には修正稿に入るんですけど……)

さて、小説を書いていて、個人的にもっとも難しいと感じていることの一つは「距離感」で、この描写にはいつも気を遣います(というか、悩まされる?)。

たとえば、三人の男が話をしていたとします。
どういう場所で、何時頃で、気温はどれくらいで……といった状況は、比較的読者に伝わりやすいだろうと思います。「冷たい風が吹いていた」と書けば、風の強弱や方向は別にして、少なくとも「ああ、風が吹いているんだな」という風景のイメージは、多くの読者にとって、ある程度、共通のものとして頭に描いてもらえる可能性が高いでしょう。

けれど、三人の男の立ち位置を読者の方々に伝えようとした場合、これが非常に厄介になってきます。AとB、BとC、CとAの間にはどれくらいの距離があるのか? 互いに等間隔なのか、Aだけ離れているのか……そういった距離感を文章で描くことは本当に難しい。

そんなの気にしないよ、という読者の方もおられるかもしれません。
でも、僕は舞台をやっているせいか、この立ち位置もやっぱり伝えたいんですね。僕が思い描いている距離感を、できる限り読者の方にもイメージしてもらいたいんですね。

互いのイメージを近づけるには、もちろん、僕の文章力はまだまだですし、描写力も足りません。ですが、どこかに正解の文章はあるはずだと思っています。いや、そう信じたいといったところでしょうか。

これから先、もしその欠片だけでも拾うことができたならば、画像のような距離関係も難なく描けるかも??

僕の大好きな映画『PTU』。
この四人の位置関係。そして、後方にちらりと見えている隊員との距離。

文章だけで、この画像をイメージしてもらえるようになれたら……。

数十年かかりそうですが、そんな時がやって来ることを願いつつ(笑)。

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posted by 朗読ユニット グラス・マーケッツ at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする